【2022年6月】フィリピンの日本人観光の再開状況
世界中の観光に影響を与えている新型コロナウイルス。フィリピンの現状や観光はどうなっているのでしょうか?
フィリピン観光の現状についてご紹介していきます。
この記事で分かること
- フィリピン観光や入国の現状
- コロナ禍のフィリピンの治安について
目次
フィリピン観光や入国制限の現状(2022年6月3日時点)
フィリピンには観光入国できる?
2022年2月10日〜、ビザ免除対象国(日本含む)のフィリピン入国が許可されました。
これにより約2年ぶりに、観光や留学目的での入国が可能になりました。
フィリピン・セブ島の街には、少しずつ外国人が戻ってきており、ショッピングモールなどでも日本人を見かけます。
観光入国の共通条件
フィリピン政府が定めている観光入国の条件は以下の通りです。
- ・パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上
- ・30日以内にフィリピンを出国する航空券を所持
- ・ワクチン接種証明書の所持
上記は、日本国籍で観光目的(無査証滞在)の方が共通です。加えて、実際の渡航には「One Health Pass」の事前提出も必要になります。
観光入国の追加条件
年齢 | ワクチン接種回数 | 入国可否 | PCR検査 | ワクチン接種証明書 | 入国後隔離 |
---|---|---|---|---|---|
18歳以上 | 未接種 | × | - | - | - |
18歳以上 | 1回 | × | - | - | - |
18歳以上 | 2回 | ◯ | 必要 | 必要 | なし |
18歳以上 | 3回以上 | ◯ | 不要 | 必要 | なし |
12〜17歳 | 未接種 | × | - | - | - |
12〜17歳 | 1回 | × | - | - | - |
12〜17歳 | 2回 | ◯ | 不要 | 必要 | なし |
12〜17歳 | 3回以上 | ◯ | 不要 | 必要 | なし |
12歳未満 | 未接種 | ◯ | 不要 | 取得不可 | 親に準ずる |
12歳未満 | 1回 | ◯ | 不要 | 不要 | 親に準ずる |
12歳未満 | 2回 | ◯ | 不要 | 不要 | 親に準ずる |
12歳未満 | 3回以上 | ◯ | 不要 | 不要 | 親に準ずる |
- ・PCR検査は、RT-PCR検査の陰性証明書(出発48時間以内)または医療機関で実施した抗原検査の陰性証明書(出発24時間以内)を示します。
- ・ワクチン未接種者(または1回接種者)の入国は、フィリピン国籍者のみ認められており外国人は不可となります。
- ・1回の接種で完全接種と認められる種類のワクチンの場合、記載回数は異なります。
- ・12歳未満の記載は、3回以上のワクチンを接種している親(保護者)との同伴渡航を条件としています。
- ・公衆衛生当局より医学的にワクチン接種できないと認められた場合や、外交官及びその扶養家族を除きます。
上記を満たす日本人は、観光目的による無査証で入国できます。
既存の有効ビザを所有する入国は、条件が異なりますので、詳しくは大使館の情報をご確認ください。
フィリピンへ観光する場合には、ホテル・観光地が通常通りに営業しているか?など、受入れ施設側の確認も必要です。
フィリピン入国後の隔離条件
現在、2回以上のワクチン接種者については、入国後の検疫施設における隔離はありません。ただし到着日を初日として、7日目まで自己観察が必要です。(症状が現れた場合、目的地の地方自治体に報告)
入国、帰国の詳細は、以下の記事でもご紹介しています。
フィリピン・セブ島の入国可否、隔離措置
フィリピンには入国できる?フィリピン・セブ島への観光入国の可否、隔離措置についてご紹介しています。
One Health Pass(ワン・ヘルス・パス)の登録方法・書き方・記入例
フィリピン・セブ島への渡航に必要な「One Health Pass」の登録方法・書き方・記入例を紹介しています。
フィリピンから日本への帰国準備(フィリピン留学・セブ島留学)
フィリピン・セブ島留学から日本に帰国する際に必要な「帰国準備」についてまとめています。
フィリピンの観光ビザとは
観光や留学でフィリピンに入国するには「観光ビザ」が必要です。
観光ビザと呼ばれることが多いですが、実際にはフィリピン入国時に承認される無査証(ノービザ)渡航のことで、日本出国前のビザ申請は不要、入国日より30日間の滞在が認められます。
滞在日数が30日を超える場合、入国後、現地の入国管理局にビザ延長を申請することで滞在期間を伸ばすことができます。
フィリピン観光・留学に必要なビザ
滞在期間:30日未満 | 観光ビザ(入国時に発行) |
---|---|
滞在期間:30日以上 | 観光ビザ(入国時に発行)+ 現地延長手続き |
現在、フィリピン入国時には「30日以内」にフィリピンを出国する航空券が必要です。ビザを延長する場合、合わせて航空券の日程変更が必要になります。
コロナ禍においては「滞在延長の理由」も証明できるようにしておきましょう。
日本の隔離措置(水際対策)について(2022年6月3日時点)
コロナ禍の観光や留学では、日本帰国後の隔離措置(水際対策)についても知っておく必要があります。
厚生労働省が発表している情報(2022年6月1日以降)では、フィリピンは低リスク国である「青区分」に指定されています。これによりフィリピンからの帰国時は、ワクチン接種の有無にかかわらず、入国後の自宅等待機が不要になります。
ただし今後の感染状況によっては、隔離条件が変わる可能性もあります。海外渡航を検討する際は、帰国後のスケジュールに余裕を持っておきましょう。
最新の水際対策については「外務省海外安全ホームページ」からご確認いただけます。
コロナ禍におけるフィリピン観光の治安
コロナ禍の経済悪化からフィリピンの治安も悪くなるのではないか?という懸念があります。実際にはどうなっているのか、日本人から観光人気が高いセブ州(在セブ日本国総領事館)が発表している情勢を調べました。
セブ州の犯罪統計(2021年1月~3月)
発生件数 | 発生件数(前期) | 前年比 | |
---|---|---|---|
殺人(未遂含む) | 67件 | 75件 | -10.6% |
傷害 | 165件 | 228件 | -27.6% |
強盗 | 90件 | 280件 | -67.8% |
窃盗 | 277件 | 83件 | +233.7% |
セブ州の犯罪統計(2021年4月~6月)
発生件数 | 発生件数(前期) | 前年比 | |
---|---|---|---|
殺人(未遂含む) | 69件 | 67件 | +2.9% |
傷害 | 177件 | 165件 | +7.3% |
強盗 | 90件 | 90件 | +-0% |
窃盗 | 291件 | 277件 | +5.1% |
セブ州の犯罪統計(2021年7月~9月)
発生件数 | 発生件数(前期) | 前年比 | |
---|---|---|---|
殺人(未遂含む) | 79件 | 69件 | +14.5% |
傷害 | 129件 | 177件 | -27.1% |
強盗 | 78件 | 90件 | -13.3% |
窃盗 | 264件 | 291件 | -9.3% |
コロナ前と比較し、殺人、傷害、強盗などの凶悪犯罪については減少している一方、窃盗については増加しています。(コロナ禍は横ばい)
日本の刑法犯ではありますが、窃取とは「目を盗んで密かにとる」といった意味があり、強盗には暴行や脅迫が用いられるということ。
これは厳しいロックダウン措置によって人の流れが止まることで凶悪犯罪が減少、一方で身近な人に対する窃取が増加していることが読み取れます。
筆者の経験談ではありますが、フィリピンで日本人が巻き込まれるトラブル要因として、現地の人と関わりすぎるという特徴があると感じます。
観光旅行ならリスクは低いですが、長期留学では現地との結びつきも強くがちです。現地交流も留学の醍醐味ではありますが、他国から集まる留学生コミュニティを優先し、犯罪に巻き込まれにくい環境に身を置くことが大切です。
参考リンク:在フィリピン日本国大使館|海外安全対策情報
マニラ・セブ島の公式観光情報なら「フィリピン観光省」
フィリピン政府観光省はフィリピン共和国大使館の観光部で、ホームページでも人気観光スポットが紹介されています。
マニラやセブ島の観光情報については「フィリピン政府観光省」のホームページを是非ご参照ください。
フィリピン留学・セブ島留学がついに再開!留学できる語学学校は?
コロナ禍におけるフィリピン留学・セブ島留学の最新情報を紹介しています。
安定的な観光再開に必要なことは?
今後どのような条件が整っていけば、フィリピンと日本間の(安定的な)観光再開が見込まれるのでしょうか?当社では、以下のような点が重要であると考えています。
- 帰国前のPCR検査体制(フィリピン側)
- ワクチンや治療薬のさらなる普及
日本帰国前のPCR検査体制(フィリピン側)
フィリピン内には、日本ほどPCR検査の体制がまだ整っていません。日本への帰国時には日本政府が認める規格で、PCR検査の証明書(出発72時間以内)を提出する必要があります。
フィリピンの地方クリニックなどでは、証明書の発行実績が乏しく、日本政府が認める規格で証明できないケースもあります。主要な空港はもちろん、観光先での外国人向けPCR検査の拡充が急がれます。
フィリピンが抱える再開課題
フィリピンは、日本とは違ったワクチン普及の課題も抱えています。フィリピンの現状は財政懸念やワクチン不足から(日本よりは)多くのワクチンを緊急承認している状況です。
フィリピンで緊急使用が承認されているワクチン一覧(2022年6月3日時点)
- 米ファイザー
- 英アストラゼネカ
- 米モデルナ
- 米ノババックス
- 中国 シノバック
- 中国 シノファーム
- ロシア(ガマレヤ研究所)スプートニクV
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
- インド バーラト・バイオテック
フィリピンでは高い有効性が示されている「ファイザー製」が人気で、中国製ワクチンに批判が集まっています。フィリピン政府は混乱を避ける目的で、国民に対してワクチン種類を事前に知らせないようするなど、不安定な供給体制から起こる問題に直面しています。
ワクチンが全てとは言えませんが、少なくとも経済活動の再開には以下のようなポイントが焦点になってくると予想できます。
- フィリピン政府が安全性、有効性の高いワクチンを多く確保し、国民の信頼を得ること
- ワクチン接種のスピードが速まること
- 治療薬が普及すること
フィリピンの感染者数減少 = 観光再開とは限らない
フィリピンは観光産業が盛んな国です。コロナ初期のロックダウンにより経済は疲弊、失業者も増加の一途を辿っています。特にアジアリゾートであるセブ島の経済を支えているのは観光業で、州の施策としてもいち早く観光客や留学生を戻したいという思惑があります。
2022年2月10日〜フィリピン政府が観光入国の再開に踏み切ったことからも経済バランスを優先していることが読み取れます。
2年間の時を経て、観光入国が緩和されたフィリピンですが、引き続き、入国制限においては入国者がワクチンを接種しているか否かという点がフォーカスされると予想します。
その場合、ホテルに泊まっている外国人観光客、語学学校の留学生は全員が有効なワクチンを接種している状況となります。
もし周りの全員がワクチン接種済みの環境であるとしたら、あなたは安心してフィリピン観光や留学に行けるでしょうか。
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