【2024年版】フィリピンの治安は?都市別の治安情報(マニラ・セブ島)

フィリピンの治安は?都市別の治安情報 & 安全対策

フィリピンの治安はどうなっているのでしょうか?

フィリピン全体、地域別の治安情報について解説していきます。

この記事で分かること

  • フィリピンの治安状況
  • マニラ・セブ島(地域別)の治安情報
  • 安全対策

フィリピンの治安状況(2024年12月2日時点)

フィリピンの治安は?

東南アジアの中では、比較的、治安が良いとされるフィリピンですが、スリや置き引きなどの軽犯罪が多く発生しています。

また「いかさま賭博」や「美人局(つつもたせ)」など、特徴的な犯罪も目立っており、注意が必要です。

夜の一人歩き、見知らぬフィリピン人について行く行為、ローカルエリアへの進入などは避けるのが賢明です。

フィリピン犯罪の特徴と対策

在フィリピン日本国大使館が発行する「フィリピンにおける安全対策」の中で、フィリピン犯罪の特徴として、以下の点が述べられています。

  • ・凶器(特に銃器)を用いた犯行が多い
  • ・ターゲットを絞った犯行が多い
  • ・フィリピン人との何らかのトラブル(怨恨・嫉妬、商売等)に起因した犯行が多い
  • ・組織的な犯行が多い

つまり逆に、

フィリピン人と深く関わらず、凶器を出しにくい時間と場所で、誰かと一緒に行動する

これを徹底するだけで、犯罪に巻き込まれる確率は下がります。

(1)フィリピン人と深く関わらず

フィリピン人は、日本人以上に嫉妬や恨みに対して敏感です。また、お金に対する価値観も異なります。

嫉妬や恨みとは、とくに「異性トラブル」、お金は「商売トラブル」です。

旅行や留学において、フィリピン人との色恋は避け、商売やお金には近寄らないように心がけましょう。

街で声をかけてくる見知らぬフィリピン人にも注意が必要です。

(2)凶器を出しにくい場所と時間

凶器を出しやすい場所とは「人が少ない通り」や「凶器が流通しやすい危険エリア」です。

凶器を出しやすい時間とは「夜〜深夜」の暗い時間帯です。

これらを場所や時間を避けることで、ターゲットになってしまう確率を下げることができます。

(3)誰かと一緒に行動する

フィリピン犯罪の特徴は、事前に「ターゲットを絞った犯行」が多いということです。

ターゲットに絞られないためには、単独ではなく、誰かと一緒に行動することが重要です。

フィリピン内での安全行動

行動する時間朝〜夕方
行動する場所安全性が高いエリア・(混雑していない程度に)人通りが多い場所
行動する人一緒に旅行している家族や友達、留学生同士

在フィリピン日本国大使館からの最新喚起(2024年12月2日時点)

2024年11月14日(木)午後10時30分頃、マニラ首都圏マカティ市セントラルスクエア付近の路上において、邦人に対する拳銃のようなものを使用した強盗事件が発生しました。

クリスマスシーズンを迎えると、犯罪が増加する傾向があります。高い防犯意識を持つようお願いします。

参照元:邦人に対する強盗事件の発生(11月14日)|在フィリピン日本国大使館

フィリピン全国の犯罪件数

フィリピンでは、フィリピン国家警察(Philippine National Police)が、全国の犯罪統計を発表しています。

8つの犯罪を「重大犯罪」と定めており、2023年1〜9月の発生件数は以下の通りです。

フィリピンの重大犯罪件数(2023年1〜9月)

種別発生件数
殺人(Murder)3,051件
殺人(Homicide)785件
身体傷害2,850件
強姦4,448件
強盗3,454件
盗難8,920件
車両盗難 (MV)133件
バイク盗難 (MC)1,294件
重大犯罪(合計)24,935件
解決された重大犯罪の合計(CLEARED)21,999件
重大犯罪の解決率(CLEARANCE EFFICIENCY)88.22%

データ参照元:犯罪統計(2023年1〜9月)|フィリピン国家警察

発生件数が多い順に、盗難、強姦、強盗となっており、フィリピン全体で気をつけるべき犯罪被害であることが分かります。

上記の重大犯罪のうち、フィリピンで「日本人」が殺人被害に遭った件数は以下の通りです。

日本人の殺人被害(2019〜2023)

発生件数
2019年3件
2020年1件
2021年1件
2022年2件
2023年2件

データ参照元:在フィリピン日本国大使館|フィリピンにおける安全対策(2024年6月)

多くはないものの、日本人も危機感を持って行動する必要がありそうです。

フィリピンで犯罪が多い地域

フィリピン国家警察は、全国に17のPRO(Police Regional Office)があり、それぞれの地域を管轄しています。

フィリピン国家警察(Philippine National Police)の管轄地域の説明画像
オフィス名管轄地域人気の観光地
NCRPOメトロマニラ(首都圏)マニラ
PRO CORコルディリェラ行政地域バギオ
PRO 1イロコス地域
PRO 2カガヤンバレー
PRO 3中部ルソンクラーク、アンヘレス
PRO 4Aカラバルソン
PRO 4Bミマロパ(タガログ州南西部)エルニド
PRO 5ビコル地方
PRO 6西ビサヤイロイロ、バコロド、ボラカイ島
PRO 7中央ビサヤセブ
PRO 8東ビサヤ
PRO 9サンボアンガ半島
PRO 10北ミンダナオ
PRO 11ダバオ地域ダバオ
PRO 12ソクサージェン・バンサモロ
PRO 13カラガ
PRO BARBARMM・イスラム教徒ミンダナオ島およびコタバト市のバンサモロ自治区(バンサモロを除く)

首都のマニラは「NCRPO(メトロマニラ首都圏)」、セブ島は「PRO 7(中央ビサヤ)」の管轄です。

次に17のエリアにおいて、重大犯罪が多い地域を調べました。

殺人が多い地域

地域殺人の発生件数(2023年1〜9月)
メトロマニラ(首都圏)347件
コルディリェラ行政地域50件
イロコス地域115件
カガヤンバレー113件
中部ルソン253件
カラバルソン473件(12.3%)
ミマロパ(タガログ州南西部)80件
ビコル地方136件
西ビサヤ378件(9.8%)
中央ビサヤ313件
東ビサヤ198件
サンボアンガ半島202件
北ミンダナオ267件
ダバオ地域187件
ソクサージェン・バンサモロ221件
カラガ140件
バンサモロ自治地域357件(9.3%)
  • 殺人の発生件数が多い地域:カラバルソン(PRO 4A)、西ビサヤ(PRO 6)、バンサモロ自治地域(PRO BAR)
  • カラバルソン:マニラの東部〜南部にかけての地域
  • バンサモロ自治地域:ミンダナオ島西部〜スールー諸島にかけてイスラム教徒の多い地域

強姦が多い地域

地域強姦の発生件数(2023年1〜9月)
メトロマニラ(首都圏)632件(14.2%)
コルディリェラ行政地域102件
イロコス地域198件
カガヤンバレー135件
中部ルソン494件
カラバルソン641件(14.4%)
ミマロパ(タガログ州南西部)153件
ビコル地方322件
西ビサヤ317件
中央ビサヤ285件
東ビサヤ171件
サンボアンガ半島202件
北ミンダナオ206件
ダバオ地域208件
ソクサージェン・バンサモロ166件
カラガ186件
バンサモロ自治地域30件
  • 強姦の発生件数が多い地域:カラバルソン(PRO 4A)、マニラ首都圏(NCRPO)、中部ルソン(PRO 3)
  • カラバルソン地域は、殺人、強姦の発生件数が最多となっています。
フィリピン国家警察(Philippine National Police)の管轄地域の説明画像(殺人、強姦が多いエリア)

重大犯罪が少ない地域

殺人、強姦の合計件数が少ない地域は、セブに次いで人気の留学先「バギオ」があるコルディリェラ行政地域(PRO COR)です。

留学において「バギオ」は、比較的、安全性が高い地域と言えそうです。

盗難が多い地域

地域盗難の発生件数(2023年1〜9月)
メトロマニラ(首都圏)2256件(25.2%)
コルディリェラ行政地域150件
イロコス地域188件
カガヤンバレー144件
中部ルソン877件
カラバルソン1271件(14.2%)
ミマロパ(タガログ州南西部)129件
ビコル地方646件
西ビサヤ508件
中央ビサヤ1089件(12.2%)
東ビサヤ289件
サンボアンガ半島263件
北ミンダナオ472件
ダバオ地域174件
ソクサージェン・バンサモロ202件
カラガ216件
バンサモロ自治地域46件
  • 盗難の発生件数が多い地域:マニラ首都圏(NCRPO)、カラバルソン(PRO 4A)、中央ビサヤ(PRO 7)

セブ島を含む、中央ビサヤは外国人観光客も多いことから、盗難の発生件数が多い可能性が考えられます。

セブ島での留学、観光においては、スリや置き引きなどの盗難に注意しましょう。

外務省からの注意喚起(2024年12月2日時点)

外務省安全ホームページにおいては、フィリピンの治安を「レベル1〜3」の地域に分けています。

フィリピン(危険情報マップ)

データ参照元:外務省 海外安全ホームページ(フィリピン)

  • レベル3:渡航中止勧告
  • レベル2:不要不急の渡航中止
  • レベル1:十分注意

レベル3:渡航中止勧告

  • ミンダナオ地域の中部以西(周辺海域を含む)

これらの地域では、アブ・サヤフ・グループ(ASG)、マウテ・グループ、バンサモロ・イスラム自由運動/戦士団(BIFM/BIFF)等のイスラム過激派組織によるテロ・誘拐事件、治安当局との武力衝突等が多発しています。

レベル2:不要不急の渡航中止

  • パラワン州南部(プエルト・プリンセサ市以南地域)
  • ミンダナオ地域の中部以東(レベル1の州及び都市を除く)

レベル1:十分注意

  • その他、全域

観光、留学で人気の地域は、主に「レベル1」に分類されています。

ダバオ市など、レベル1の地域を除いては「ミンダナオ島」への観光や留学を避けるのが賢明です。

地域別の治安情報

ここまではフィリピン(全体)の傾向を見てきましたが、同じ地域内でもエリアによる治安の差があります。

ここからは、地域別の詳細情報について解説していきます。

マニラの治安

  • 緑:治安が良好とされるエリア
  • 赤:注意が必要なエリア

治安が良好とされるエリア

地区エリア
マカティ市レガスピ(グリーンベルト周辺)、サルチェードビレッジ、ロックウェル
タギッグ市ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)、マッキンリーヒル
ケソン市イーストウッド
レガスピ・ロックウェル(マカティ市)

マカティ市は、マニラ首都圏のビジネス街で、外資系企業や金融機関が多く集まるエリアです。フィリピンの財閥であるアヤラグループによって開発されました。

多くの高級ホテル、ショッピングモールが立ち並び、治安も安定しているエリアです。なかでも、レガスピ(グリーンベルト周辺)ロックウェル周辺は治安が良いとされています。

一方、マカティ市にも注意が必要なエリアがあります。「Makati Central Square」の北側、日本食レストランが立ち並ぶエリア(リトル東京)があり、繁華街として賑わっています。人気のレストランも多く集まっていますが、夜はやや注意が必要です。

BGC・マッキンリーヒル(タギッグ市)

タギッグ市は、フィリピン最大の湖「バイ湖」の北西に位置する都市。なかでも、治安が良いと言われるのがマカティ市に隣接する、ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)です。

ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)は、240ヘクタールの土地を再開発したタギッグの中心で、近代的なオフィス、コンドミニアム、ホテルなどが複合的に整備されたエリアです。日本人学校やインターナショナルスクールもあり、駐在員などの日本人も多く在住しています。

また、タギッグ市の「マッキンリーヒル」はBGCの南、フィリピン大手デベロッパー「Megaworld」によって開発されたエリアです。

周辺は教育機関が多く、インターナショナルスクール、大学、高級住宅街もあって治安は安定しています。

イーストウッド(ケソン市)

マニラで最も人口の多いケソン市は、マカティ、BGCに続くビジネスの中心地です。

なかでも「イーストウッド」は、多くのオフィス、ショッピングモール、コンドミニアムが集まるエリア。観光客も多く、ケソンの中では比較的、治安は安定しています。

一方、ケソン市はマニラの1/4の面積を占める大都市でもあります。全体的としての犯罪率は高いため、ケソン市内でも治安は変わってきます。

注意が必要なエリア

地区エリア
マニラ市マラテ、エルミタ(南側)、トンド
カローカン市ザバート・タウンセンター(周辺)
マンダルヨン市エドゥサ通り(周辺)
マラテ

マラテは、マニラ市内の旧繁華街です。マニラ湾の夕日を望める「マニラ・ベイウォーク」、16世紀に建築された「マラテ教会」が有名です。

2022年までのドゥテルテ政権下で、街はより整備され、多くの街路灯が設置されました。近年、マニラ湾を望めるコンドミニアム開発が進むなど、状況も少しずつ変わっています。

しかし一方、マラテはナイトクラブやカジノが集まる歓楽街、路地のローカル感もかなり強めです。強盗や美人局の犯罪も多いため、まだまだ注意が必要なエリアです。

エルミタ

エルミタは「マニラ市役所」や「リサール公園」があるエリアです。リサール公園には国立美術館や博物館があり、緑も多く、比較的落ち着いた環境です。

一方、治安が良くないと言われるのは、南側のマラテに隣接したエリア。エルミタの南はマラテに続いており、一帯が歓楽街となっています。

南北で雰囲気も異なりますが、夜の歓楽街は犯罪が多いため、注意が必要です。

イントラムロス

エルミタの北には、歴史的な街である「イントラムロス」があります。スペイン植民地時代の面影が残っており「サンチャゴ要塞」や「マニラ大聖堂」が有名な観光地です。

この辺りは観光客を狙った犯罪も目立ちますが、マラテの歓楽街のような雰囲気はありません。スリや置き引きなど、基本的な対策に努めましょう。

トンド

トンドはマニラ北西、世界的にも有名なスラムがある地域です。かつて、トンドの北側には「スモーキーマウンテン」と呼ばれるゴミ山がありました。

街全体として細い路地が多く、密集した住宅地にはバラック小屋のような建物も目立っています。

観光客は少ないため、マラテ、エルミタのような観光客を狙った犯罪というよりは、ローカル色が強く、日本人というだけ目立ちやすい地域です。

観光スポットはあまりありませんが、訪れる場合には注意が必要です。

マニラの治安(その他)

その他のマニラの治安について「Numbeo」が提供する犯罪指数データをご紹介します。

Numbeoとは、50万人以上のユーザーの口コミ情報に基づき、物価や治安などの生活情報が集まる世界的なデータサイトです。

犯罪指数が低いほど「治安が良い」とされています。

Numbeo(マニラ)の犯罪指数(2024年12月2日更新)
都市犯罪指数
首都地区
マニラ64.40
東マニラ地区
ケソン63.46
マンダルヨン53.83
パシッグ46.77
サンフアン33.82
マリキナ32.24
北マニラ地区
カローカン74.71
マラボン57.05
ヴァレンズエラ27.05
ナヴォタスデータなし
西マニラ地区
パサイ65.32
タギッグ52.32
モンティンルパ49.25
パラニャーケ48.36
マカティ38.56
ラスピニャス36.52
パテロスデータなし

データ参照元:Numbeo|Crime in Philippines. Safety in Philippines

セブ島の治安

  • 緑:治安が良好とされるエリア
  • 青:リゾートエリア
  • 赤:注意が必要なエリア

治安が良好とされるエリア

地区エリア
セブ市セブ・ビジネス・パーク
セブ・ITパーク
ビバリーヒルズ(セブ道教寺院・周辺)
ザ・マクタン・ニュータウン
セブ・ビジネス・パーク

セブ・ビジネス・パークは、セブシティを代表するビジネスエリアです。大型商業施設である「アヤラ・センター・セブ」を中心に、ホテル、コンドミニアム、オフィスが集まっています。

富裕層も多く居住しているこのエリアには、金融機関が多く、Amazonなど外資系企業のオフィスも目立ちます。セブの中では比較的、治安が良好とされているエリアです。

セブ・ITパーク

ITパークは、セブ市の中心部にあるオフィス街です。東京ドームの約5.7個分の広さがあるITパークには、セブで2番目にできたアヤラモール「Ayala Malls Central Bloc」の他、多くのオフィスが軒を連ねています。

外資系企業も多く集まるオフィス街であるため、比較的、治安も落ち着いたエリアです。

ビバリーヒルズ(セブ道教寺院・周辺)

セブのBeverly Hills(ビバリーヒルズ)は、セブ市の山側「セブ道教寺院」の周辺に位置しています。セブ屈指の高級住宅街と言われており、緑に囲まれた丘の上に豪邸が立ち並んでいます。

華僑などの中華系富裕層が多く住んでいるエリアで、敷地内の治安も良好とされています。セブ道教寺院は、観光スポットにもなっています。

ザ・マクタン・ニュータウン(The Mactan Newtown)

ザ・マクタン・ニュータウンは、マクタン島で30ヘクタールの広さを誇る新興ビジネスエリアです。大手ディベロッパー「メガワールド」によって開発され、セブを代表するビジネス拠点になることが期待されています。

多くのオフィス、コンドミニアムが集まっており、マクタン島の中でも治安が落ち着いた地域となっています。

注意が必要なエリア

地区エリア
セブ市コロン
カルボンマーケット
パシル地区
マンゴーストリート
コロン

コロンはセブ市を代表する旧ダウンタウン(繁華街)です。有名な通りである「コロンストリート」は、フィリピン最古の通りと言われています。

ナイトマーケットも盛んなコロンは、庶民の商業拠点という印象が強く、アップタウンと比べると下町情緒が残っているエリアです。

昼間はそうでもありませんが、夜は注意が必要なエリアで、フィリピンの語学学校の中には、コロンへ訪れることをNGとしている学校もあります。

カルボンマーケット

メトロ・コロンから10分ほど歩いた場所にあるのが「カルボンマーケット」です。カルボンマーケットは、セブ最大の市場で庶民の台所と呼ばれています。

一日中、地元の人々で賑わっており、食品から日用品まであらゆるものが揃っています。

観光スポットとしても人気のエリアですが、人も多く、スリや置き引きには十分注意が必要です。訪れる際にはグループで行くことをおすすめします。

パシル地区

地元民が多く集まるタボアン市場から南下したエリアに港町「パシル地区」があります。

かつてのパシルは、ドラッグ街と呼ばれていましたが、2022年までのドゥテルテ政権下で、治安も良くなりつつあるバランガイです。

しかし他のエリアに比べて、人口密度が高く、バラックのような建物も多い地域です。近隣に目的となるような観光スポットはありませんが、踏み入れる際には注意が必要です。

近年、マクタン島とセブ島を繋ぐ第3の橋(CCLEX)の開通をきっかけに「SM Seaside City Cebu」や「NUSTAR Resort & Casino」など、周辺地域の大開発が進んでいます。

遠くない将来、コロンやパシル周辺も少しずつ再開発され、近代化が進むことがあるかも?しれません。

マンゴーストリート

マンゴーは「オスメニアサークル」から東に抜けたエリアです。「General Maxilom Ave」という通り名ですが「マンゴースクエア」という建物があり、その由来でマンゴーと呼ばれるようになりました。

2017年頃までは娼婦が立ち並び、ドラッグも多く流通していたエリアでしたが、ドゥテルテ政権を経て、以前よりは落ち着きつつあります。

しかし今でも、マンゴーは活気がある歓楽街で、夜に行く際には注意が必要なエリアです。

Numbeo(セブ)の犯罪指数(2024年12月2日更新)

都市犯罪指数
セブ島
セブ市51.60
マンダウエ市32.25
ナガ市32.25
タリサイ市データなし
マクタン島
ラプラプ市47.34

Numbeo(その他)の犯罪指数

都市犯罪指数
東京24.01
ニューヨーク50.77
ロンドン54.71

データ参照元:Numbeo|Crime in Philippines. Safety in Philippines

留学生、旅行者向けの安全対策

フィリピン犯罪の種類・手口

フィリピンには「スリ」や「美人局」など、フィリピンで多く見られる犯罪の特徴があります。

  • スリ・置き引き
  • ひったくり
  • 物乞い
  • 美人局
  • タクシーのぼったくり
  • いかさま賭博
  • 睡眠薬強盗

スリ・置き引き

マーケット、ショッピングモール、公共交通機関(特にジプニー)を利用した際のスリが発生しています。

ホテル、レストランでの置き引きの被害も多く、日本人も被害に遭いやすい犯罪です。

在フィリピン日本国大使館によると、財布、スマホ、タブレット、ウエストポーチ、セカンドバッグの被害が目立っているということです。

スリ・置き引きの防犯対策

  • ・できる限り「最小限の荷物」で行動
  • ・貴重品は「分散」させて持つ
  • ・万が一のスマホの紛失に備えて、事前に「バックアップ」

ひったくり

主に夜の時間帯において、オートバイに乗った人物による携行品のひったくり被害が発生しています。

ひったくりの防犯対策

  • ・夜の道路沿いを避ける
  • ・カバンを持たない
  • ・後方から来るバイクの二人組に注意

物乞い

マニラ市、セブ市の繁華街等で、子供たちに取り囲まれ、気を取られている隙にバッグから財布を抜き取られる犯罪被害です。

在フィリピン日本国大使館によると、子供たちは、比較的「高齢の外国人」を狙って犯行に及んでいるということ。

物乞いの防犯対策

  • ・子供たちの物乞いが来ても関わらない
  • ・ポケットに貴重品を入れない
  • ・リュックの利用は避け、カバンを前側に持つ

美人局(つつもたせ)

特にマニラ首都圏で、外国人男性を狙った買春絡みの恐喝(美人局)が発生しています。

ショッピングモールで若い女性に声をかけられ、同行した結果、脅され、拒否すると男性が現れるといったパターンです。

最近では、マッチングアプリで待ち合わせた女性とのトラブルに関する報告も増えているようです。

美人局の防犯対策

  • ・声をかけてくる、若い女性についていかない
  • ・マッチングアプリの利用を避ける
  • ・買春は違法行為、遵法意識を持っておく

タクシーのぼったくり

タクシーやジプニー(交通機関)でのぼったくり被害も発生しています。

特にタクシーでのぼったくり、ジプニーでのスリは日本人も被害に遭いやすい犯罪です。

交通機関の防犯対策

  • ・ジプニー、バスでの移動を避ける
  • ・流しのタクシーの利用を避ける
  • ・Grabなど、タクシー配車サービスを使う(またはホテル等に呼んでもらう)

いかさま賭博

いかさま賭博とは、トランプなどのゲームに誘われ、多額の掛け金を巻き上げられる犯罪です。

街で親しげに声をかけてきた人物に、自宅と称する建物に案内されゲームが始まるのが一般的です。

在フィリピン日本国大使館によると、被害者の多くは「まさか自分が巻き込まれているという実感がなかった」と述べているということ。

いかさま賭博の防犯対策

  • ・声をかけてくる、見知らぬ人についていかない
  • ・金銭をかけたゲームには乗らない
  • ・巻き込まれる可能性がある自覚を持つ

睡眠薬強盗

睡眠薬強盗は、睡眠薬による昏睡後、所持品を盗み取る犯罪です。

いかさま賭博と同じように、街で親しげに声をかけてきた人物が飲食店の場所を訊ねたりするなど、言葉巧みに近づいてくるケースが一般的です。

在フィリピン日本国大使館によると「相手が女性だった(あるいは家族のようだった)ので、気を許した」という報告も多いとのこと。

睡眠薬強盗の防犯対策

  • ・声をかけてくる、見知らぬ人についていかない
  • ・食事の誘いに乗らない
  • ・巻き込まれる可能性がある自覚を持つ

トラブルに遭わないための安全対策

フィリピンでの基本的な心構え

  • ・公衆の面前で罵倒し、恥をかかせる行為を控える
  • ・貴重品を持っていることが周囲分かる行動を避ける
  • ・他人や確認の難しい話を信用しない
  • ・生命と身体の安全を最優先に考える

外出時の安全対策

  • ・夜間の一人歩きは避ける
  • ・服装、持ち物は、高価なものを身につけない
  • ・ズボンの後ろポケットに財布、スマホを入れない
  • ・多額の現金、パスポート等の貴重品は必要がない限り持ち歩かない
  • ・貴重品を携行する際には、1つのバッグに入れず分散して携行する

交通機関利用時の安全対策

  • ・公共交通機関(LRT、バス、ジープニー)の利用はなるべく避ける
  • ・タクシーを利用する際は、なるべく複数名で利用する
  • ・流しのタクシーは極力利用しない(お店やホテル等に呼んでもらう)
  • ・比較的安全とされるGrabタクシーでも、完全には信用しない

住居での安全対策

  • ・鍵の施錠、管理を徹底する
  • ・家屋の外周を点検する
  • ・自宅内に安全室(パニック・ルーム)を確保する
  • ・使用人への接し方に注意を払う

フィリピンで被害に遭ってしまったら

盗難、紛失にあった

  • (1)最寄りの警察へ遅滞なく被害の届けを出す
  • (2)クレジットカードを盗まれた場合、クレジット会社に連絡をとり、カードの無効手続きを行う
  • (3)最寄りの大使館、領事事務所へ被害の事実、今後の対応について相談する
  • (4)加入している旅行保険会社に連絡する

パスポートを紛失した

  • (1)在フィリピン日本国大使館へ連絡する
  • (2)警察に対して、ポリスレポートの作成を依頼する
  • (3)在フィリピン日本国大使館に必要書類を提出する

交通事故を起こしてしまった

  • (1)警察が来るまで車両を移動せず、身の安全を確保した上で、負傷者の有無を確認する
  • (2)負傷者がいる場合は救護を最優先とし、救急車を手配する
  • (3)相手の車の登録証及び運転免許証から住所、氏名及び連絡先を確認し、警察に通報する
  • (4)可能であれば、事故現場を写真撮影する
  • (5)所属先の企業、学校等に連絡をとり、事故発生の事実、状況を報告する
  • (6)交通事故の概要を保険会社に連絡する
  • (7)目撃者がいれば、証言内容、住所、氏名及び連絡先を控える
  • (8)担当警察官の官職、氏名及び連絡先を確認する
  • (9)万が一、加害者として身柄を拘束されたら、家族、会社、弁護士、大使館、邦人保護ホットライン等に連絡する
  • (10)被害者との間で示談解決を図る場合、弁護士を介して対応することが望ましい

事件、事故にあった

事件、事故の被害にあった場合、大使館を始め、状況に応じた「緊急連絡先」にご連絡ください。

緊急連絡先(一覧)

在フィリピン日本国大使館

住所:2627 Roxas Boulevard, Pasay City 1300 Metro Manila
電話:02-8551-5710(代表)、02-8834-7508(領事班直通)
邦人援護ホットライン TEL:02-8551-5786 / Mail:ryoji@ma.mofa.go.jp

在セブ日本国総領事館

住所:8th Floor, 2Quad Building, Cardinal Rosales Avenue, Cebu Business Park, Cebu City
電話:032-231-7321、032-231-7322(代表)

ダバオ総領事館

住所:4th Floor, B.I. Zone Building, J.P. Laurel Avenue, Bajada, Davao City
電話:082-221-3100

外務省 領事局海外邦人安全課

電話:+81-3-3580-3311(外務省代表)

全国共通(フィリピン内)

警察・消防・救急:911
救急(フィリピン赤十字):143

マニラ首都圏(市外局番02)

警察
マニラ首都圏共通911 / 117(救急車の要請も可)
マカティ市内168
タギッグ市内8642-2060 / 8642-3582(Tel/Fax)
ツーリストポリス(観光警察)
エルミタ地区8521-9885
マラテ地区5310-0045
フィリピン観光省
ツーリスト・インフォメーション・センター8459-5200
消防
マニラ地区8527-3653 / 8527-3627
マカティ地区8818-5150 / 8816-2553 / 8844-3313
パサイ地区8843-6523 / 8844-2120
ケソン地区8928-8363 / 8330-2344
タギッグ地区8837-0740 / 8837-4496
病院(日本人が利用する主な医療機関)
マニラ市内マニラ・メディカル・センター8523-8131~8165
マニラ・ドクターズ・ホスピタル8558-0888、8558-0797
マカティ市内マニラ日本人会診療所8818-0880 / 0915-328-9257
マカティ・メディカル・センター8888-8999(ジャパニーズヘルプデスク:8817-1289)
東京ヘルス・リンク・メディカル・センター8819-2010 / 8819-1161 / 8819-5816(日本語直通:0917-861-8362)
タギッグ市内セント・ルークス・メディカル・センター8789-7700(ジャパニーズヘルプデスク:8817-1289、0917-592-5732)
パサイ市内サン・ファン・デ・ディオス・ホスピタル8831-9731 / 8831-5641
ケソン市内ワールド・シティ・メディカル・センター8913-8380 / 3438-4580
デ・ロス・サントス・メディカル・センター8723-0041~0054 / 8893-5762
セント・ルークス・メディカル・センター8723-0101(ジャパン・デスク:8789-7700)
モンテンルパ市内アジアン・ホスピタル・メディカル・センター8771-9000~9002(ジャパニーズヘルプデスク:8817-1289 / 0917-819-5461)
パシッグ市内ザ・メディカル・シティ8988-1000 / 8635-6789

セブ圏(市外局番032)

警察
セブ市内166
マンダウエ市内344-1200
ラプラプ市内341-1311 / 495-5593
救急
救急車(メトロセブ圏全般)161
消防
メトロセブ圏全般160
セブ市内256-0541
マンダウエ市内344-4747
ラプラプ市内340-0252
病院(日本人が利用する主な医療機関)
セブ市内セブ・ドクターズ・ホスピタル255-5555(ジャパニーズヘルプデスク:318-6507)
チョン・ホア・ホスピタル233-8000(ジャパニーズヘルプデスク:318-6057)
マンダウエ市内ユニバーシティ・オブ・セブ・メディカルセンター517-0888(ジャパニーズヘルプデスク:350-2656)
マーヨ・メディカル888-2662
ラプラプ市内マクタン・ドクターズ・ホスピタル236-0000(ジャパニーズヘルプデスク:318-6063)

ダバオ圏(市外局番082)

警察・消防・救急
警察・消防・救急911
診療救急
フィリピン赤十字227-6650
病院
サザン・フィリピンズ・メディカル・センター227-2731
ダバオ・ドクターズ・ホスピタル222-8000
サンペドロ・ホスピタル222-6100
ブロクンシャー・ホスピタル305-3170 / 350-3525
メディカル・ミッション・グループ・クリニック222-0192 / 221-9751 / 221-9200

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この記事を書いた人:山田 貴大
フィリピン・セブ島専門の留学サービス「セブ島留学センター」の代表。関西大学在学中に6ヶ月のセブ留学を経験。2012年に事業設立。これまで80校を訪問し、約5,000名の留学生のお手伝いをさせていただきました。