フィリピンで1週間からの短期語学留学(コロナ注釈あり)

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留学でフィリピンが選ばれる理由の一つが「短期留学」です。フィリピンは「1週間〜」というこれまでの留学の概念を変えてきました。

当記事では1週間〜2週間でいけるフィリピン・セブ島留学についてご紹介していきます。学生さんはもちろん、ゴールデンウィークやお盆を利用した社会人の短期留学も人気があります。

この記事で分かること

  • フィリピン短期留学の概要・特徴
  • フィリピン短期留学にかかる費用
  • 短期留学におすすめの語学学校
(2020年7月22日更新)

1週間~2週間で行くフィリピン短期留学

フィリピンは、日本から飛行機で4時間半の距離にあります(東京-マニラ)。日本からの距離が近いこともあり、フィリピン・セブ島には、多くの方が「1週間」や「2週間」といった短期留学に訪れています。

マンツーマン授業中心に、1日「7~10時間」の詰め込みスタイルで勉強するのがフィリピン留学の特徴です。1週間留学では「30~45時間」、2週間留学では「65〜95時間」のレッスンを受けることができます。

また初めての現地生活を通じて、他国の人と交流したり、知らない文化に触れることも留学の醍醐味。新しい気付きは、今後の英語学習のモチベーションにも繋がります。

とはいえ、初めて行くフィリピン・セブ留学をイメージするのは難しいもの。まずはフィリピン短期留学の基本について見ていきましょう。

どこに泊まる?

滞在の基本は寮、一部の学校はホテル

フィリピン留学では、学校に併設している「」に滞在する方法が一般的です。お部屋タイプは「1人部屋~6人部屋」まであり、一つ屋根の下の共同生活です。学校によって施設は異なりますが、充実している学校にはプールやジム、スポーツコートも備えられています。

多くの学校では「食事・掃除・洗濯」のサービスが込みになっているので、生活にかかる費用を抑えることができます。この点がホームステイやアパートメントが主流の欧米留学と異なる点です。

また一部の学校には、外部の「ホテル」や「コンドミニアム」に滞在しながら通学するプランもあります。

新型コロナウイルスを起点に当面の間は「1人部屋・ホテル寮・コンドミニアム寮」での単身滞在が主流となり、複数人部屋を廃止する学校も出てきています。

語学学校の外観風景

キャンパスと寮が併設しており、建物を行き来するような生活を送ります。同じ敷地で生活するため「通学が不要」です。

STARGATE(スターゲート)の外観風景

「コンドミニアム」や「ホテル」を活用している学校も人気です。自由度が高く、他人との密接を避けやすいという特徴があります。

滞在寮の風景

寮の部屋は男女別になっており、ベッド、デスク、エアコンなどが備えられています。

QQ Englishのコンドミニアム寮

設備が充実しているコンドミニアム寮。寮に比べて料金は上がりますが、お部屋の品質も高くなります。

バスルームの風景

気になる水回り関係。フィリピンの文化上、トイレとシャワーはユニット形式になっていることがほとんどです。ホットシャワーは完備していますが、綺麗さは学校により千差万別です。気になる方は建物の築年度を調べましょう。

CIA(シーアイエー)の食堂

食事はビュッフェ形式が一般的ですが、学校によってメニューが異なります。好き嫌いが多い方は食事内容も事前のチェックポイントです。

コロナ後は「個別包装」で食事を提供する学校が増えることが予想されています。

IDEA Academiaの食事例

日本人経営の学校の食事例です。日本人が多く集まる学校ほど、日本人好みの食事を提供する傾向があります。

EV Academyの食事例

韓国人経営の語学学校の食事例です。多国籍な学校ほど、様々な国籍の料理が提供されています。

EG Academyの中庭

敷地が広い学校には、中庭やカフェテリアがあります。休憩中に友達と話したり、放課後に運動したり、コミュニケーションの中心になる場所。覚えた英語も積極的に使ってみましょう。

English Fellaのプール

勉強の疲れをリフレッシュ!設備が充実している学校には、プールも備えつけられています。その他、ジムやスポーツコート、シアタールームなど、学校によって設備は様々です。

EV Academyのプール

最新の学校では、ここまでデザインにこだわっているところもあります!

授業はどのような感じ?

マンツーマン授業4〜7時間、グループ授業2〜3時間

フィリピン留学の利点は、なんといっても「マンツーマン授業」です。マンツーマン授業は、恥ずかしがり屋の日本人にとって、一目を気にすることなく話せる絶好の機会。グループレッスンと比べ、発言時間が多くなります。

自分のレベルに応じた授業が進行されるので、易しすぎたり難しすぎたりすることがありません。学校にもよりますが、1日「4~10コマ」のマンツーマン授業を受けることできます。

またフィリピン留学のグループクラスは「1対4」や「1対6」の少人数制が一般的です。ディスカッションやグループワークなど、複数人でコミュニケーションを取れる授業となります。

多くの学校ではマンツーマンとグループのバランスを変えることができます。マンツーマン特化コース、TOEIC、TOEFL、IELTSの資格対策コース、ビジネス英語コース、親子留学コースもあります。

コロナ後のフィリピン留学では当面の間、特定の先生との「マンツーマン授業のみ」がおすすめです。学校によっては、全面的な換気ができる部屋や「屋外レッスン」に対応することも予想されています。
また多くの学校で講師や生徒の「マスク着用義務」が予定されています。アジアからの留学生が中心のためマスク着用の抵抗感がありません。

自習室の風景

放課後や休み時間は自習室で自主勉強!時間が限られている短期留学でも、予習や復習が大切です。平日はしっかり勉強して、週末に外出するなど、バランスを取った留学生活を目指しましょう。

短期留学にビザは必要?

事前のビザ申請は不要

フィリピン留学に必要なビザは3種類(SSP、ACR-I Card、観光ビザ)ありますが、1~2週間の短期留学で必要になのは、観光ビザとSSP(就学許可証)の2種類です。ただ、必要といっても事前手続きが必要なわけではありません。観光ビザは入国時に発行され、SSPは学校が手続き代行をおこないます。事前のビザ準備が不要な点もフィリピン留学の特徴です。

コロナの影響に伴い入国規制の解除後は、しばらくの間、観光ビザのルールが変わる可能性があります。詳しくはお問い合わせください。

短期留学の時期は?

出発時期は週末土日

フィリピンの語学学校は、毎週末(土日)からの入寮が可能です。学生の方は夏休みや春休み、社会人の方はゴールデンウィークやお盆を利用する方が多くなっています。

注意点としては、フィリピンには日本と異なる休日があり、その日は授業が休みになることがあります。(休講がない学校やレッスンを振替できる学校もあります)。

特に年末年始は多くの休日があり、一般プランで留学してもほとんど授業がありません。年末年始に留学する場合は「特別プラン」を提供している学校を検討しましょう。またゴールデンウィークやお盆は航空券の料金が高騰します。早めに準備で費用を抑えることがポイントです。

短期留学のサンプルスケジュール

次に短期留学のスケジュールを見てみましょう。学校によって多少の差はあるものの、おおよそ共通しています。

1日の学習スケジュール

平日は朝食後、8時や9時〜授業がスタートします。コースによっても異なりますが、マンツーマンを中心に一日「7~10時間」の授業がおこなわれます。放課後は自由時間ですが、厳しい学校では「夜間レッスン」が実施されているところもあります。

1日の勉強スケジュール例

1週間の短期留学スケジュール

フィリピン留学は「土曜日」か「日曜日」に入寮します。初日の月曜日にオリエンテーションやレベルテストがおこなわれるため、レッスン開始は火曜日〜となります。しかし短期留学プランがある学校では「月曜日から授業を開始」できたり「土日に授業を追加」できるところもあります。

1週間のフィリピン留学のスケジュール例

2週間の短期留学スケジュール

2週間留学は1週間に比べると余裕があります。丸一日休みの週末もあるため、観光やショッピングの時間も確保できます。また2週目は、月曜日から授業が始まるので月~金までしっかり勉強できます。

2週間のフィリピン留学のスケジュール例

フィリピン短期留学にかかる費用

次に短期留学にかかる費用を見ていきましょう。ここでは平均的な語学学校の2人部屋をモデルに、費用をシミュレーションしてみました。

1週間の短期留学にかかる費用

語学学校にかかる費用
入学金 15,000円 10,000~15,000円が相場
学費・寮費 72,000円 食費、洗濯、掃除サービス込み
SSP費用 15,000円 SSP(就学許可証)は現地申請
教材費 1,500円 授業に必要な分だけを購入
電気・水道代 700円 メーター精算と固定費用の学校に分かれる
語学学校以外にかかる費用
航空券 73,000円 お盆、GW、年末は航空券が高くなる傾向に。早めの準備が大切
海外旅行保険 3,200円 万が一のために保険加入は必須
日用品 1,000円 生活の必需品など
娯楽費 3,500円 外食、ショッピングなど
タクシー代 1,000円 帰国時のタクシー代
合計:185,900円
フィリピン留学の費用は「学校にかかる費用」と「学校以外にかかる費用」があります。ゴールデンウィークやお盆は、航空券が高騰するため早めの準備がおすすめ。

2週間の短期留学にかかる費用

語学学校にかかる費用
入学金 15,000円
学費・寮費 105,000円
SSP費用 15,000円
教材費 1,800円
電気・水道代 1,400円
語学学校以外にかかる費用
航空券 63,000円
海外旅行保険 5,200円
日用品 1,500円
娯楽費 7,000円
タクシー代 1,000円
合計:215,900円
2週間留学でも1週間の費用と大差はありません。費用を抑えたい方は、格安航空会社を利用したり、クレジットカードの付帯保険を利用する方法があります。費用について詳しく知りたい方は下記の記事も読んでみてください。

短期留学のメリットを活かす方法

ここまで費用やスケジュールについて紹介してきましたが、最後に充実した短期留学を実現するためポイントをご紹介します。貴重な時間を最大限に活かすための参考になれば幸いです。

効果的な英語学習を目指す

フィリピン短期留学の一番のメリットは、マンツーマン授業のコマ数です。しかし、何も考えず受け身の姿勢で授業に参加していては、1週間や2週間の短期留学はすぐに終わってしまいます。限られた時間で効果的に学習するための方法を考えましょう。

学習する分野、内容を絞る

1~2週間の短期間ですべての分野を学習するのは、効率的ではありません。そこで一つの方法として、勉強する科目を絞ってみることです。目的に応じた科目を集中的に取り組むことで、効果的な学習につながります。特にフィリピン留学の利点は、マンツーマンによるコミュニケーションや、スピーキングを中心としたアウトプットに恵まれている点です。

単語や文法などのインプットは一人でもできるので、日本での事前勉強や自習時間におこないましょう。そして本番のレッスンでは、覚えたフレーズをアウトプットすることに集中しましょう。せっかくの留学が文法の復習だけで終わってしまうのは、とても残念なことです。事前準備をしっかりおこない、効果的な短期留学を目指しましょう。

日本語で書かれた教材、電子辞書を持参する

英語初心者の方におとずれる最初の壁は、難易度の高い問題ではありません。講師との簡単なやり取りを理解するところから始まります。もちろん教科書もすべて英語となります。大切な授業の1コマで、説明を理解できないまま終わってしまったなんてことにならないよう、電子辞書や日本語で書かれた教材を持参するようにしましょう。

電子辞書を持っていない方は、スマートフォンのアプリなどで代替することもできます。また日本語で解説された参考書は、どうしてもわからなかった部分を補足するときに役立ちます。英語上級者の方は、今までの勉強で役立った教材などを準備しておくといいでしょう。ただし、本は重量もあるので、持ち込みすぎて、飛行機の重量制限を上回らないように気をつけましょう。

事前に自習室をチェック

短期留学で勉強を詰め込みたい方は、学校の自習室をチェックしておくことも大切です。日本の気候とは異なる南国フィリピンでは、長時間勉強に集中することも一苦労です。エアコンやデスクがしっかり整った自習室を持つ学校を選び、快適に自習できる環境を整えましょう。

週末の楽しみも事前にチェック

留学を勉強だけで終わらせてしまうのも、少し寂しいものです。日頃の勉強をリフレッシュするためにも、週末の楽しみをチェックしておきましょう。セブ島はもちろん、フィリピンには観光地やアクティビティを体験できるスポットがたくさんあります。2週間留学の場合は、ゆっくりできる週末もあるので、プチ旅行を計画することもできます。

1週間留学の場合は、最初の週末が帰国日となってしまいます。日曜日退寮の学校であれば問題ありませんが、土曜日退寮の学校では、卒業(金曜日)の翌日に帰国という流れになります。そのため、丸一日の自由時間を確保できる日がありません。そこで利用するのが延泊制度です。フィリピンの語学学校では、1日単位での延泊手続きが可能なため、帰国日を土曜日から、日曜日に伸ばすことができます。思い出づくりやお土産の購入など、充実した最終日を過ごしましょう。

フィリピン現地での出会いを大切にする

効果的な英語学習を目指すことも大切ですが、留学の価値は決して英語だけではありません。現地では異なる国籍、異なる世代の人など、さまざまな人と出会うチャンスがあります。一歩、勇気を出して踏み出してみれば、海外の友人をつくることもできます。

たとえ短期留学であっても、毎日一緒に過ごす仲間とは絆が深まっていくもの。フィリピンでの出会いをきっかけに一生付き合うような友人ができたり、出会いがチャンスに繋がったりすることもあります。多くの方にとって、留学は一生に一度の経験です。たった1、2週間だからとは言わずに、現地での出会いも大切にしてみてください。

学校選びのポイント

最後に短期留学における学校選びのポイントを紹介します。フィリピン留学は学校選びが何よりも大切です。自分に一番あった学校を見つけましょう。

授業の数が多い

限られた時間で効果的に学習するために、レッスン時間やマンツーマンのコマ数にも注目しましょう。1日1コマの学習時間の違いも、1週間になると、250分もの時間差となります。ただし無茶な詰め込みは、逆効果になることもあります。フィリピン留学ではレッスンの復習や宿題をこなす時間も必要です。コマ数に注目しながらも、うまくバランスが取れたカリキュラムを検討しましょう。

追加レッスンが可能

短期留学はとにかく勉強時間が限られています。多くの学校では、到着後の月曜日にオリエンテーションやテストがおこなわれるため、火曜日から授業がスタートします。そのため、1週間の短期留学では、実質4日間(火曜日~金曜日)しかレッスンを受講できません。そこでポイントになってくるのが、追加レッスンを申請できるかという点です。月曜日の午後から授業を受講できたり、土曜日、日曜日に授業を追加できる学校もあります。学習時間を目一杯確保したい方は、そのあたりもチェックしましょう。

日本からのアクセスが容易

日本からフィリピンへは約4時間半(東京-マニラ)で渡航できますが、これは直行便を利用した場合です。乗継ぎが必要になる場合は、空港での待機時間も含め、7時間~10時間はかかってしまいます。現地での滞在時間をフル活用したい場合は、直行便が就航している「セブ島」がおすすめです。またマニラから約2時間で行ける「クラーク」も比較的近いエリアに入ります。一方、空港から距離が離れているバギオや乗継ぎが必要なイロイロ、バコロド、ダバオなどのエリアは、短期留学ではやや不便となります。留学期間に応じたエリアを検討してみましょう。

観光スポットが身近にある

週末に観光を楽しみたい方は、観光スポットの近くにある学校が便利です。セブ島の場合、ショッピングやレストランを楽しみたい方はセブ市内、リゾートを楽しみたい方は、セブマクタン島にある学校がおすすめです。市内からマクタン島へはタクシーで約40~50分の距離にあるため、自由時間が一日ある場合はどちらも訪れることができます。

短期留学におすすめの語学学校

フィリピン・セブ島留学について
この記事を書いた人:山田 貴大
フィリピン・セブ島専門の留学サービス「セブ島留学センター」の代表。関西大学在学中に6ヶ月のセブ留学を経験。2012年に事業設立。これまで80校を訪問し、約5,000名の留学生のお手伝いをさせていただきました。